研修旅行の最後に訪れたのが、桐生市にある髙光織物工場さん。
創業は大正2年、歴史ある織物工場で、普段は工場見学ができる場所ではないのですが、代表の髙橋さんのご厚意で見学させて頂くことができました。
普段なかなか聞くことができない、生産者の声。
生徒さん、そして私もワクワクしながら中に入ると、10台の織機が並んでおりました。
髙光織物工場では、現在二ヶ所で製造をしていますが、こちらではジャガード機を使って、人の手で緯糸を一越一越入れながらオリジナルの商品を作っています。
機械化進み、便利になった世の中ではありますが、その中で一人一人のお客さんの声を形にした織物。
高光織物では、【裂織】と【和紙織】がそれを形にした商品として紹介して頂きました。
職人さんが実際に織っている様子。
裂織は布を糸状に裂いて、それを緯糸にして織る方法で、着れなくなった着物をこの裂織に使用しております。
思い出ある着物が、その色合いと模様が垣間見れる新しい帯として蘇ります。
ジャガードの紋紙についても皆さん興味津々。
どのような仕組みで経糸があがるのか、またこの紋紙を作る人のことなど、丁寧に教えて頂きました。
また作品についても、実物の着尺や帯をみせて頂き、これも貴重な体験。
和紙織は、和紙から糸へする方法を実演して頂き、生徒さんも少し体験することに。
諸紙布(経糸・緯糸共に紙糸)は、軽く柔らかい生地となり、元は紙ですがとても丈夫な反物となります。
製造工程や、商品、そして作り手の考え方を聞けた濃い1時間はあっという間に過ぎました。
養蚕から製糸、そして織機や製織についての研修旅行でしたが、色々と巡れた楽しい旅となりました。
次回はいつ、どこへ行けるのか。楽しみです。